HOME > 総会・例会のご案内 > 2025年 第44回 総会
メインテーマ 予防矯正(その5)
会員並びに本会の運営に携わっていただいている多くの皆様、日頃からJOSGにご尽力いただきまして心より感謝申し上げます。今年は過去にもまして世界的にも入れ替わりの激しい、激動の時代の第一歩の年となる事と思いますし、歯科界では歯科があふれていた時代から歯科医師不足の時代に突入していきますので、その対策にも十分な準備が必要となることでしょう。
さて、今回も午前中はいつものように各務先生にお願いいたしまして、午後の特別講演は長野県上田市で開業されております矯正専門医の水野先生、並びに昭和大学歯学部矯正学准教授の芳賀先生にお引き受けいただきました。各々の専門的な立場からの貴重なお話が伺えるものと思います。また、会員発表においては栃木県宇都宮市の研究グループから2名の先生にお願いいたしました。
特に技能を引き上げていくには今、「誰といるか」そして「どこにいるか」の二つが非常に大切です。つまり、同じ志を持つもの同士(仲間)が同じ場所に集合することによって気力が充実します。必ず会場に足を運んでください。環境の重要性 即ち自宅待機ではなく、必ず移動して出かけること(場所を移動すること)が何より重要なのです。
今回の総会に参加することで先生方の臨床の成果が大幅に上がり、実践できるようになることを期待しております。
J.O.S.G. (日本一般臨床医矯正研究会)
会 長 勝沼 稔
日 時 | 2025年4月13日(日) 午前10時より(9時30分 受付開始) |
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会 場 | 建築会館(東京・田町) | |||||||||||||||
参 加 費 |
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申込方法 |
大会パンフレット(FAX申込用紙)
申込フォーム(Googleフォーム)
事前登録締切:3月28日(金) ※締切日以降は当日会費となります。 |
建築会館(東京・港区)
〒108-8414 東京都港区芝5-26-20 (当日ホール直通 TEL03-3769-2977)
●JR山手線・京浜東北線 「田町駅」徒歩3分
●都営地下鉄浅草線・三田線「三田駅」徒歩3分
※駐車場はございません
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9:30 | 受付開始 | |
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開会 | 司会:長谷川 千尋 先生 | |
開会の挨拶 | 勝沼 稔 会長 | |
10:00 | 教育講演 | |
「 治療行程をスムースに早くするための各所でのポイント(その3) 」 ー3D装置での前準備終了後の マルチブラケット仕上げをスムースにする方法ー |
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当会顧問 各務 肇 先生 |
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12:00 | 昼食 | |
第44回総会 | ||
議長選任 2024年事業報告と2024年決算採決 2025年事業計画と2025年予算採決 |
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13:30 | 特別講演Ⅰ | 座長:山口 秀晴 顧問 |
「 不正咬合と口腔機能障害の関連性 -環境因子の影響と臨床対応- 」 | ||
水野矯正歯科医院 院長(長野県上田市) 水野 高夫 先生 |
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14:30 | 特別講演Ⅱ | 座長:川本 達雄 顧問 |
「 矯正歯科臨床から形態と機能の連関を探る 」 | ||
昭和大学歯学部歯科矯正学講座准教授 芳賀 秀郷 先生 |
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15:30 | コーヒーブレイク | |
15:50 | 会員発表Ⅰ | 座長:今井 守夫 常任理事 |
「 ルティンコースに基づき治療した一例」 | ||
当会会員(栃木県宇都宮市) 青木 寛之 先生 |
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16:20 | 会員発表Ⅱ | 座長:今井 守夫 常任理事 |
「 各務先生の講習を受講しながらすすめた数症例 」 | ||
当会会員(栃木県宇都宮市) 福田 祥 先生 |
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17:00 | 閉会の挨拶 | 赤沼 岩男 副会長 |
症例展示 | 『この出っ歯は治るのか?』 |
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当会会員(広島県東広島市) 宗近 宏子 先生 |
●教育講演●
治療行程をスムースに早くするための各所でのポイント(その3)
―3D装置での前準備終了後のマルチ・ブラケット仕上げをスムースにする方法―
JOSG顧問
各務 肇 先生
その1で「反対咬合の全て」を、その2で「咬合誘導のルーティン・コースの前から、上下 3DQuadまで」の細部について解説しました。
今回は、マルチ・ブラケットの仕上げをいかにスムースに行うか、その方法について解説します。
・ なぜ6分割法なのか?(考え方と方法)
・ 片顎一度に、ブラケットを付ける症例は、どういう場合か。
・ ポール・スプリントで求めた下顎位を変えないで仕上げる。
・ 顎間ゴムの使用方法の考え方(Ⅱ級とⅢ級、他で異なる)
事前に配布するプログラムの抄録には、もう少し詳しく書きます。
教育講演について:各務 肇 先生の追加抄録
「治療行程をスムースに早くするための各所でのポイント」
(その3)
3D装置での前準備終了後のマルチブラケット仕上げを
スムースにする方法
その1で「反対咬合の全て」を、その2で「咬合誘導のルーティン・コースの前から、上下3DQuadまで」の細部について解説しました。
今回は、マルチ・ブラケットの仕上げをいかにスムースに行うか、その方法について解説します。
- ★なぜ6分割法なのか?(考え方と方法)
- ・ 臼歯群のみを先にⅠ級にするため(なぜか?)
- ・ ポール・スプリントで求めた顎位をできるだけ維持するため
- ・ 前歯はブラケットを長時間付けないようにする
- ・ 前歯は矯正する以前から短根な場合があるので
- ★片顎一度に、ブラケットを付ける症例は、どういう症例か
- ★Biteの深い症例の上・下顎の考え方
- ★Biteの深い症例の6分割法からの治し方
- ★顎間ゴムの使用でのⅡ級やⅢ級の考え方
- ★Upp&Downの顎間ゴムの考え方と舌について
- ★上下アーチ(咬合)の合わせ方とステンレス・アーチの調整の度合いと方法
など
●特別講演Ⅰ●
不正咬合と口腔機能障害の関連性
-環境因子の影響と臨床対応-
水野矯正歯科医院
水野 高夫 先生
不正咬合の発生には遺伝的要因に加え、後天的な環境因子が関与することが知られている。その中でも、口腔機能障害は重要な要因の一つであり、具体的には呼吸、嚥下、口腔周囲筋の機能異常、姿勢、習癖などが影響を及ぼす。特に、鼻気道障害による鼻呼吸から口呼吸への移行は、頚椎の伸展を伴う姿勢変化を引き起こし、さらに呼吸・嚥下・咀嚼・発音に関与する筋機能に影響を与える。その結果、歯列形態や顎顔面骨格の成長パターンに悪影響を及ぼし、不正咬合のリスクを高めることが示唆される。
本講演では、口腔機能障害が不正咬合に及ぼす影響について整理し、臨床における適切な対応について検討する。
●特別講演Ⅱ●
「矯正歯科臨床から形態と機能の連関を探る」
昭和大学歯学部
歯科矯正学講座 准教授
芳賀 秀郷 先生
不正咬合の発症メカニズム解明には、形態学的バランスや成長発育、環境的・機能的要因など多様な因子の相互作用の理解が重要である。また、乳歯・混合歯列期では、口腔習癖の有無やその発現様相を把握し、他科との連携が必要になるケースも少なくない。これまで我々は、超音波診断装置から取得した口腔周囲の筋質データに着目し、口腔機能評価指標と歯列口蓋3次元データから形態と機能の連関について研究を進めてきた。
本講演では、矯正歯科臨床や口腔筋機能療法(oral myofunctional therapy:MFT)における Clinical Question を交えつつ、学術的な視点から形態と機能との関わりについて考えてみたい。